運動方程式と慣性系 基礎を固める1【東大物理対策を始める前に】

勉強法

こんにちは!

ポン三です。

同じものをみたり聞いたりした時、感じるものは人それぞれですよね。

それと一緒で、同じ物理方程式を知っていても、理解の深さは人それぞれなのです。

例えば、「運動方程式」受験生なら誰でも知っていると思います。

しかし、「運動方程式が意味するもの」、「運動方程式から導けるもの」など、どれだけ知っているかはその人次第です。

そして、この差が問題を解く上での能力の差になってくるのです。

本格的に問題演習を始める前に確認してほしい事項を私なりに簡単にまとめました。

対象者は受験生だけでなく、物理を勉強し始めた高校生にもオススメしたいです。

この基礎を固めるシリーズでは、受験勉強に活きる範囲の中で基本を掘り下げて伝えていくので皆さんぜひ利用してください。

運動方程式の意味

運動方程式の基本を確認しましょう。

そもそも速度と加速度って?

物理をやるのに、位置、速度、加速度の関係が見えていないとしたら問題です。

この関係式はオッケーですか?

速度は位置を時間で微分したもの、加速度は速度を時間で微分したものです。

つまり速度は単位時間当たりに進んだ距離を示していて、止まっている時vは0です。

加速度は単位時間当たりに増えた速度を示していて、速度が一定の時aは0です。

運動方程式は力が加えられた時に生じる加速度を示す


表し方をいくつか書きましたがこれは全て同じものです。

これは右辺のが原因となって左辺のような運動状態になるという関係を示しています。

「質量mの物体に力Fを加えたら、その結果、加速度aが生じる」ということです。

問題としてどのように問われるかは二通りあります。

  • 力が与えられ、加速度を求め、初期条件を考えることにより運動を決めるもの。
  • 運動が与えられ、そこから働いている力を求めるもの。

左辺から右辺を求める、またはその逆の操作ができれば良いことになります。

運動方程式と作用と反作用の法則は原理

運動方程式は「質量mの物体に力Fを加えたら、加速度aが生じる」という因果関係を表していましたが、これは何かの式から導かれたものではありません。

何からも導かれない原理です。

それではなぜこの式が正しいとされているかというと、そこから導き出されるものが事実とよく一致するからです。

このような原理には「運動方程式」の他に、例えば「作用と反作用の法則」があります。

作用と反作用の法則2物体AとBが互いに力を及ぼし合っている時、AがBに及ぼす力と、BがAに及ぼす力は大きさが同じで向きが逆になる。

運動方程式が成り立つ慣性系!では非慣性系とは?

“慣性の法則”、”慣性系”といった言葉は耳にするわりによく分かっていないという人が多いのではないでしょうか?

僕もそうでした。

簡単なのでここで整理してしまいましょう。

慣性系と非慣性系慣性系 ・・・運動方程式が成り立つ系
非慣性系・・・運動方程式が成り立たない系

つまり、物体に力を加えた時、それに比例した加速度が生じる座標系を慣性系といいます。

座標系ってなんだか難しそうな感じですが大したことありません。

次の章でもう少し具体的な話をします。

そして「物体は力を加えなければ等速度運動し続けること」を”慣性の法則”といいます。

止まっているものは止まったまま、運動しているものは速度一定で動き続ける、ということですね。

運動方程式を正しく立てよう|座標の意識が大切

ここでは運動方程式を正しく立てるための確認をします。

慣性系か非慣性系か意識する

言葉の響きほど難しいことではありません。

慣性系とは運動方程式が成り立つ系でした。

つまり、運動方程式の右辺は実際に物体に働く力だけを書けばいいのです。

普通、ほとんどの問題の設定は慣性系です。

一方、非慣性系では運動方程式が成り立ちません

なので運動方程式が立てられないから解けない!

と言いたいところですがそうはなりません。

高校生の問題では解けるような問題じゃないと意味ないですからね。

右辺に見かけの力、慣性力を書き加えることで運動方程式を成り立たせればいいのです。

ちなみに完成性に対して加速度を持つ系は全て非慣性系です。

具体的な話は以下の写真で確認してください。

慣性系のXY座標に対してxy座標が動いている場合を考えます。

  1. xy座標がXY座標に対して、等速度運動している場合
  2. xy座標がXY座標に対して、加速度運動している場合


まずは1.について。

 
次に2.について。


 
まとめましょう。

ポイント慣性系の場合→そのまま運動方程式をたてる。

非慣性系の場合→慣性力を加えて運動方程式をたてる。

非慣性系とは例えば地面に対して加速度を持って運動している電車上に座標を設定した場合のことです。

「電車の上に乗っている人から見ると」などよくいいますよね。

力を考えるときは軸の正の向きを意識する

物理に慣れていないと、運動方程式の右辺の力を書き下して行く時に間違えが起こりやすいですね。

運動方程式の左辺の加速度は物体の位置を示す座標を設定したことで表せるものです。

右辺の力もその座標の正方向がどちらなのか意識して書き下さないといけません。

具体例で見てみましょう。

まずは落下運動


次は単振動

円運動の運動方程式

円運動の運動方程式と先程までの運動方程式の繋がりは大丈夫ですか?

円運動の方程式は、物体が円を描くような運動しかしないという束縛条件のものに導き出される運動方程式の特別バージョンです。

具体的に導出をみていきましょう。

物体の位置を(距離)✖️(向きを示すベクトル)で表すことができ、距離rは定数です。

これが運動の束縛条件となります。

速度は位置の時間微分であり、加速度は速度の時間微分であるので上のようになります。

さらにこの加速度を運動方程式に代入することで円運動の場合の運動方程式を得ることができます。

皆さんがよく使うのは、大きさだけに注目した右下の等式ではないでしょうか。

左辺のベクトルの向きは中心を向いているので、大きさだけの等式を作る場合に右辺の力も中心向きをに考える必要があります。

円運動の運動方程式をたてる際に力の正の向きを中心方向とし、向心力と呼んでいるのはこのためです。

今回の内容は以上です。

次は第二弾、単振動についてです。

単振動は得点源にしやすいのでチェックしておいてください!

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  1. 匿名希望

    すごく分かりやすい記事で大変助かりました!!
    本当にありがとうございます。
    タイトルが1ということなので、また2が出るのを楽しみにしています。
    物理の基本となるコンセプトしっかり解説している良記事だと思うので今後人気になることを期待しています。
    これからも応援しています、頑張ってください!