パリと銀座、街並みの違いはアレの大きさに起因!東大の空間デザイン

東大の景観学とは?
東大・大学生活

こんにちは!ネズ美です。
今日は「東大の授業をつまみ食い」シリーズ第3段!
これは私たちが授業で聴いておもしろいなーと思った内容を少しだけご紹介する。という東大の授業を垣間見るシリーズです(笑)

今日は「景観学」の授業で習った内容を少しお話します。
目次を見てみて興味のある人はぜひ読み進めてくださいー(*^^*)

銀座とパリの街並みの違いは何に起因してる?意外な答えとは!

まずは下の2つの街並みを見比べてみてください。

銀座街並み特徴

銀座

上が銀座の通り、下がパリのシャンゼリゼ通りの街並みです。
明らかに違いますよね。
ざっくり、大きな特徴としては、以下があります。

銀座とパリの街並みの特徴・違い銀座:建物の統一感がない。たくさんの小さな建物が並んでいるように見える。
パリ:建物がどれも同じ感じ。1つ1つの建物の幅が大きい。

これら違いは何によるものなのでしょうか?
文化的な差?地理的条件の違い?

答えはいくつもあると思うのですが、1つの要素として、授業で紹介されていたのが「道の幅」でした。

ポン三
ん?道の幅がどうして重要なの?

上の写真を見ても分かりますが、パリの街の道幅は銀座のものと比べてかなり大きいですよね。
(細かい数字は忘れてしまったのですが、銀座の3倍近く広かったと思います)

ここで視点と対象との関係について少し説明します。

下の図をみてください。
東大の授業|景観学

ネズ美
図Ⅰでは対象(建物)と視点が一番近くて、図Ⅱ、図Ⅲといくにつれて視点が離れていっているね!

このとき、図Ⅰの視点からだと、主に対象物のディテール(詳細)に目が行きます。

対象(建物)が近いので、その背景にある景色を感じることはあまりありません。
一種の閉そく感/囲まれ感を感じることもあるかもしれませんね。

次に図Ⅱでは、先ほどの視点よりも、建物から離れています。
この距離になると建物の全体が見渡せるようになります

図Ⅲではさらに視点が離れ、遠景にも目がいき始めます。
詳細をみるのではなく、「背景(景色)と建物との関係」を見る距離です。

鋭い人ならもうお分かりかもしれません。
先ほどの街並みの話に戻ると、銀座の通りは図Ⅰパリの通りは図Ⅲに当てはまります。

図Ⅰの銀座通りでは道幅が狭く、ビル全体を見渡すことはあまりありません。
全体よりも細部に目が行くため、建物1つ1つが細かい作りにこだわったり、自分の建物が目立つようにこだわったりする。
建物間の統一を図ろうとすることは少なくなります。

一方、パリの方は図Ⅲのパターンです。
道幅が広いため、建物1つ1つの細部よりも視界に入る建物全体の景色が気になります。
風景まで感じることができるため、見渡す視界の中に入ってくる建物同士のデザインをそろえてキレイに見せることに重点が置かれていますよね。

ポン三
道の幅から建物のデザイン/街並みの違いが生まれるってそういうことか!

もちろん石材や木材など使われる材料は地理的な差などが関わってきていると思うのですが、「道幅」が生む近いに注目しているのは大変面白い観点だと思いました。

少しおまけ(歴史的な違い)

日本の商店街の特徴

パリと銀座の街並みの違いの中で、「道に面する建物の幅」というのもありました。
実はこの「間口」の差、歴史的な事情が関わっているのです。

東京だけではないと思いますが、どうしてよくある商店街って間口が狭く、奥に深いような作りの建物が多いのでしょうか?
日本は狭いから?

でも、面積が同じなら、別に奥に深く、細長い建物にする必要ってありませんよね。

実はこれ、当時の税金のルールによるものなんです。

当時、建物の税金を納める際に、額の指標となっていたのが、
「通りにどれくらい面しているか」
つまり、道に面した幅(間口)を小さくすればするほど、払う税の額が少なくて済んだのです!

たしかにその方が、商店街通りに沢山のお店が並ぶことができるかもしれませんね。
現在残っている商店街も、間口が小さく密集したような作りになっているのはその名残なのでしょう。

ネズ美
なるほど!!言われたら確かにそうだけど、考えたこともなかった!

東大の【景観学】ってどんな授業?どこで役に立つの?

景観学ってどんな授業?

さて、ここまで授業で聞いた話を1つ2つ紹介しましたが、この講義「景観学」はどのような授業なのでしょうか。

大雑把に説明します。
講義では先ほどの街の例のような、風景/景色における「見え方・イメージ」の特質や意味を学び、それらを応用して空間をデザインすることを教えてもらいます。
設計の演習などをやるわけではなく、建物や橋、道路などの土木設計の実例を紹介してもらう授業です。

先の視点の話で例をあげましょう。

例えば、ホテルのロビーにある階段などを思い浮かべてください。
階段に踊り場を付ける際、どの高さに設けるかによって人が感じる室内の印象は変わってくるそうです。

設計する際には、閉そく感を感じさせない工夫がなされている、ということです!

面白いと思ったのは、土木設計において重要なのは建築物の多機能性、そして建築物と人間との関係性だということです。
何か求められた機能を1つ備え付ければ良いのではないのです。

教授は今でも実際の土木設計をしている方ですが、道路の設計によって地価が変わった例も紹介してくださいました。

また、ある国でのパブリックスペース(図書館や公園)の設計は人々の生活を変える力を持っていました。

ネズ美
土地柄や歴史、住民の関係性を考慮したうえで、インフラの設計が行われていることを始めて意識させられました。

つまり景観学はインフラを作るプロの授業だったということです!(笑)

東大の授業紹介まとめ

東大の授業はどんな感じ?面白いと思った話を紹介
この授業では先生がおっしゃっていた、
視点が変わると、人間にとって異なる意味の環境の眺めが立ち現れる
という言葉が大変印象的でした。

あるモノを眺めたときに私たちが感じる印象は、どこから見るか、またその対象のある場所(周りとの関係)によって変わってくる、ということでしょう。

最後まで読んで下さりありがとうございました。
他にも授業でおもしろかった内容がいくつかストックしてありますので、また皆さんと共有しますね!

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